「光陰矢のごとし」と諺にもあるように、タイ国からのYE生「ユーちゃん」が帰国して14ヶ月になります。アッという間の3週間余り、我が家に滞在した時の様子や今後の問題点、受け入れた動機、そして体験した事等を中心に筆を進める事と致します。
まず私は20歳の頃から海外旅行が好きで、渡航した国は10カ国あまりですが、行った国が好きになると10回位続けて渡航する事もあります。
現在は3年位前から中国「華南」地方に魅力を感じています。さてYE生の受け入れ動機ですが、今まで海外では数回にわたり日本人には無い親切を受けたり、又私が現地で重病に罹った時に、現地の知人そして病院のスタッフに命を助けられた事、又、立川姉妹市委員会で10年以上にわたり理事として活動し、派遣生及びOB等の接触を通じて、いつかは自分が体験した事を訪日外国人に恩返しをと思ったのがきっかけでした。
立川市の高校生が多感な時期の4週間の間、サンバナ・ディーノの一般家庭の生活に接し交流を深め精神的に大きく成長し、現地での生活体験について自信を持って発表する姿やOBとなって社会で立派に活躍する姿を見るにつけ、いつかは私もこの様なプログラムに参加しょうと心に決めていました。
そんな折りに一昨年の330−A地区、YE委員長会議に出席し役員から派遣高校生の受け入れ状況の説明を受け、この際、自分がやらねばと思い受け入れの表明をしました。
さて受け入れの表明をしたものの、自分の所属クラブ、又家族の合意をとっていませんので、これからのタイムスケジュールが一ヶ月も無い事もあり、キャビネット事務局の帰路で、おおいに悩みました。
立川LCの理事会では幸い、出席者全員の賛同と励ましの言葉を頂き、勇気付けられましたが、肝心の家族の同意が得られるか・・・何しろ私は家庭内ではワンマンで家族を顧みないダメ親父なので、家族のコンセンサスを得る為に、数回、会議を開きその結果、YE生を温かく迎え、我が家の生活、日本の文化等を体験させて上げようと家族全員、心を一つにしました。
部屋の改装には、森 義典Lの協力があり快適なゲストルームに仕上がりましたが、私達家族はタイ人とは一度も話した事がないので、一ツ橋大学のタイ留学生を我が家に招きタイ文化のレクチャーを受け少しでも理解しょうと努めました。
そして、出迎えのプラカードを作成し準備万端・・・成田空港では家族全員が自前で用意したタイ語のプラカードを持って、待つ事一時間半、ようやくタイYE生の小柄な少女がプラカードを見て近づいてきた時には妻はウルウル・・・二人の娘はYE生と旧知の友以上に、片言の英語で会話をしている光景を見て、私は胸が熱くなるのと同時に、これからの滞在中、楽しい生活が送れる様、努力をする事を再度、心に誓いました。
ホストライフに入ってから3日間位は言語、習慣の違いなど多少の戸惑いがありましたが私は、まだ3週間近くの日程がある余裕からか、さほど責任を感じていませんでした。
しかしこれではいけないと思い気持ちを引き締めました。
それから5日目を迎える頃には不思議にもホストライフが楽しくなり、この期間がいつまでも続く様にと気持ちが変化していったのです。彼女は22歳で名前は「ユーちゃん」性格的には温和で、早く日本の生活に慣れようとする、前向きは姿勢には教えられる事もあり、家庭内でのコミュニケーションの大切さを改めて感じました。
ライフスタイルでは彼女の外出時には必ず家族を伴って出掛けました。キャビネットからの指示で一人の外出は責任上、絶対させない規則になっているので、いつも一緒に行動をしましたが考えてみれば今の来日YE生の殆どが英会話を出来るので、昼間の2〜3時間位は自由な外出を許可しても良いのではないかと思います。そうすれば受け入れ家庭の負担が和らぐのではないかと考えます。
そんな中、河西俊Lの家族が1日ユーちゃんを接待していただき、娘さんには葛西水族館を見学させてもらい、とても喜んでいました。河西Lの好意には今でも感謝しています。
一番困った事は都内の名所、日本文化の紹介、体感学習等の段取りは全て自前で調査しなければならない事でした。特に茶道、華道、尺八等は知人より師匠を紹介してもらい師匠宅へ伺い日本文化を体験させたり、その時のユーちゃんの訪問着の姿を我が家で記念撮影したりもしました。
福本孝司Lには3日間でしたがスポーツジムでの健康管理の指導を受けたりしてとてもお世話になりました。4月10日はユーちゃんの誕生日・・・私は4年前に妻と二人でニユージーランドに旅行した時にレイクタウンを見下ろす展望レストランで我々のツアー以外に100人以上の方々が私の誕生日を祝ってくれて、その時の感動が頭を過ぎりました。
彼女にも同じ思いをと、当日まで内緒でタイ留学生4人を我が家に招き盛大なパーティを開きました。深夜まで歓談は続き、おそらく彼女にとって生涯忘れられない日となった事でしょう。
そんな充実した日々もアッという間にすぎ、帰国する前の晩に彼女から家族一人一人に礼を言われた時には、私の目から大粒の「汗?」を流した位に感動しました。この様な経験は決して金銭では得られないだろうし我が家の娘達も貴重な経験だったと思います。
私はもう少しタイ国を知る為に、ユーちゃんに会いに初めてバンコクに行きました。
真夜中の到着でしたが空港まで出迎えてくれて、滞在中の4日間、家族全員で暖かく接してくれた事は言うまでもありません。
滞在中には日本人が失いつつあるものが、色濃く残っているがとても印象的でした。「誰もが国王を尊敬する。」「親兄弟を大切にする」「年上の人を敬う」「愛国心が強く街を汚さない(郊外の観光地に行ってもゴミは全く見当たらない・・・)」「宗教に対して、とても信仰が厚く」「礼儀正しい」など等、言葉が出来ない私でしたが、体感した事で改めて日本と言う国を考えさせられた訪問旅行でありました。
もし、ライオンズクラブのメンバーの中で家族、言語等の問題でYE生の受け入れを躊躇っている人がいれば、再考していただければと思い気儘に筆を走らせましたが、私自身は今後チャンスがあれば一人でも多くYE生を受け入れたいと考えています。
ユーちゃんは今回の来日が縁で毎日バンコク市内の日本語学校で勉強しているとのFAXが届き、又、先程も近況を知らせる電話がありました。来年4月に私の家に滞在するとの連絡で家族全員楽しみにしています。
天使の国からやって来たユーちゃんに乾杯・・・・・